「テレワーク」と「リモートワーク」の違いとは?リモートワークのメリットと注意しなくてはいけない点とは?

 

今回はテレワークとリモートワークの違い、リモートワークのメリット、注意点と改善方法をご紹介します。

コロナ禍で出勤が減った昨今。テレワークやリモートワークという言葉を耳にする機会が増えました。

どちらもオフィス以外の場所で働くことを意味して使われていますが、実は違いがあることをご存じでしたか?

さっそく両者の違いからご紹介します。

テレワークとリモートワークの違いは定義があるかどうか

テレワークもリモートワークもオフィス以外の場所で働くことを意味して使われています。

混同されがちですが、テレワークには定義があります。

以下ではそれぞれを詳しくご紹介しましょう。

テレワークとは場所や時間にとらわれない働き方のこと

テレワークとは、英語の「tele(離れたところ)」と「work(働く)」の2つからなる言葉です。

冒頭でご紹介したとおり、テレワークには定義があります。

一般社団法人 日本テレワーク協会では、テレワークの意味を以下のように定めています。

「テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。」(※1)

20103月に発表された総務省の資料によれば、日本でテレワークが導入されたのは、1984年~87年ごろです。

当時最も本格的にテレワークを導入した企業は、NEC(日本電気株式会社)だったといわれています。

結婚などを機に退社する女性社員が働ける場所として、当時では珍しかった一人一台のパソコンが使えるサテライトオフィスを設置したのだそうです。(※2)

テレワークは大きく二つの種類に分けられます。

一つは「雇用型テレワーク」、二つは「自営型テレワーク」です。以下ではそれぞれの意味をご紹介します。

※1 引用:一般社団法人 日本テレワーク協会 テレワークとは

※2 引用:総務省テレワークの動向と生産性に関する調査研究

雇用型テレワーク

雇用型テレワークには3つの種類があります。

  • 在宅勤務
  • モバイル勤務
  • サテライトフィス勤務

在宅勤務とは、企業から雇用され、自宅で働くことです。

モバイル勤務は、オフィスやカフェ、移動中など好きなところで働くことをいいます。

サテライトオフィスは、前項で例に挙げたように、本社以外の場所にあるオフィスのことをいいます。

支店との違いは、サテライトオフィスの方が社員の通勤や利便性に重きを置いていることです。

自営型テレワーク

雇用型テレワークは、企業から雇用されていることが前提にありました。

一方自営型テレワークは、企業に属していないフリーランスなどが、IT技術を使って自宅などで働くことをいいます。

リモートワークとはオフィス以外の場所で働くこと

リモートワークとは、英語の「remote(離れて)」と「work(働く)」が組み合わさった言葉です。

テレワークとの違いは定義がないことです。

自宅やオフィス以外の場所で働くことを、広くリモートワークといいます。

業界によっては、企業に属している場合はテレワーク、

フリーランスなど企業に属さない場合はリモートワークと使い分けることもあります。

リモートワークを導入するメリット

リモートワークを導入するメリットは、社員のストレス軽減から生産性が上がること、離職率低下につながることです。

以下ではそれぞれを詳しくご紹介します。

(※ここからは全てをまとめて「リモートワーク」と記します。)

社員のストレスが減り、生産性が上がる

リモートワークで得られるメリットは、社員のストレスが減り、生産性が上がることです。

ある調査では、およそ5割の人がリモートワークを通して「通勤時間を有効活用できるようになった」と感じていることが分かりました。(※3)自宅からオフィスが遠い場合には、出勤時間を考慮して起床時間を早めたり、長い間満員電車に揺られたりして出社しなければいけません。かたやリモートワークは出社の必要がないため、通勤のストレスがなくなります。

同調査では、リモートワークで「家族との時間が増えた」「上司や同僚と直接会わなくて良くなった」「労働時間が減った」というメリットを感じている人もいました。またストレスと生産性には深い関係があるといわれています。ある調査では、ストレスを感じる割合が高くなるほど、生産性が低くなることが分かりました。(※4)以上のことから、リモートワークは社員のストレス軽減に効果があり、結果として業務の生産性が上がるといえるでしょう。

※3 引用:NTTドコモ モバイル社会研究所

調査概要:テレワークのメリットとデメリットに関する調査

調査母数:15歳~79歳のテレワークを実施している男女

※4 引用:stresscare.Com 

調査概要:欧州就労条件調査のデータをもとにストレスと生産性の関係を調査

調査母数:ヨーロッパ24か国

離職率低下につながる

社員が出産や育児、介護などをしている場合、業務と両立するのが難しいこともあるでしょう。

社員が仕事を続けたいと思っていても、育児や介護の状況、自身の精神や身体的な問題などで退職を選ばざるを得ないこともあります。

一方、リモートワークでは出社の必要がなく、自由な働き方ができます。

「急な休みや早退で職場に迷惑をかけてしまうのでは…」と不安に思ったりすることもなければ、

合間に家事をしたりもできるため、プライベートと両立しながら業務に取り組めるのです。

ある企業では、社員のワーク・ライフ・バランスを考え、勤務形態や勤務時間を柔軟にした結果、2020年の離職率が3.7%になりました。

これは全産業の平均14.9%と比べても非常に低い数値です。(※5)以上のことからリモートワークを筆頭に、社員の仕事とプライベートのバランスを考えることは、離職率低下につながるといえるでしょう。

※5 引用:DAIKIN 

リモートワークの注意点と改善方法

リモートワークには、社員のストレス軽減や離職率低下といったメリットがある一方で、注意しなければいけない点もあります。

ある企業の調査(※6)では、リモートワークで「業務効率は落ちると思う」という質問に対して、「思う」と答えた人が15.5%、「やや思う」と答えた人が「41.0%」に上ったことが分かりました。

続けて「テレワークでの業務でのストレス、出社と比べてどう?」という質問に対しては、「多い」と答えた人が9.7%、「やや多い」と答えた人が16.5%いることが分かっています。

またリモートワークのほうが出社よりもストレスが多くなる原因については、「コミュニケーションがしづらいこと」が1位に上がっていました。

リモートワークでは社員それぞれが自宅などで働きます。

オフィスと比べて顔が見えないため、声をかけていいのか迷ったり、言葉のニュアンスを考えたりしてコミュニケーションが取りづらくなってしまうこともあるでしょう。

以下ではリモートワークの注意点を改善する方法をご紹介します。

※6 引用:日本トレンドリサーチ

調査概要:日本トレンドリサーチと株式会社キャムが合同でテレワークに関するアンケートを行なった

調査母数:496

調査年月日:2021818日~820

コミュニケーションツールを取り入れる

リモートワークでは、社員同士がコミュニケーションを取れるツールを取り入れましょう。

前項でご紹介したとおり、リモートワークではコミュニケーションの取りづらさが課題に上がっています。

メールではリアルタイムに話せず、問題解決までに時間がかかります。

顔を見て話せないため、忙しいのかどうか雰囲気がつかめず、話しかけづらく感じることもあるでしょう。

リモートワークでは、チャットツールを取り入れましょう。

メールよりもすばやく、気軽に話せるため、コミュニケーションの活性化に役立ちます。

さらにバーチャルオフィスを作っておくのもおすすめです。

アバターから相手の稼働状況が分かるため、オフィスと同じような感覚で話しかけられます。

また時折ビデオ通話を取り入れれば、社員の孤独感軽減に役立つでしょう。

リモートワーク中は雑談がストレス解消の鍵になる

コミュニケーションツールは、社員間のちょっとした会話にも役立ちます。

ある企業の調査では、業務時間中に雑談する人とそうでない人とでは、

ストレス解消具合に違いがあることが分かりました。(※7)

調査では、リモートワークを経験した人のうち、59.6%がリモートワーク前にはなかった仕事上のストレスを感じていることが分かっています。さらに全体の67.7%はストレスを解消できていない状況にあることが分かりました。

その中で仕事中に雑談している人と、そうでない人に分けたとき、両者のストレス解消具合に14.1ptも差があることが分かったのです。

以上のことから雑談にはリモートワーク中のストレスを軽減する効果があることが分かります。

チャットやバーチャルオフィス、ビデオ通話といったツールは、メールや音声通話と違って気軽に話しかけやすい環境を作れます。

リモートワークでは積極的にコミュニケーションツールを取り入れるようにしましょう。

※7 印象:株式会社リクルート

調査母数:2,272名

調査月日:2020年9月26日~28日

ワークスペースを作る

自分に合っていないデスクとチェアを使っていたり、集中できない環境で業務をしていたりすると、ストレスがたまり生産性が落ちることが考えられます。

ある調査では、リモートワーク経験のある男女500人を対象にリモートワークをしている場所について調査を行いました。(※8

結果から分かったのは、全体の5割を超える人がリビングでリモートワークをしていることです。

さらにリモートワーク専用のスペースを作っていない人が6割もいることが分かりました。(※8

自分の体に合っていないデスクとチェアを使い続けると、肩こりや腰痛を引き起こすきっかけになります。

さらにリビングで仕事をしていると、家族の目が気になって集中できなかったり、周囲の音が気になって業務がはかどらなかったりすることもあるでしょう。

リモートワークのストレスを減らす上で重要なのは、業務専用のスペースを作ることです。

デスクとチェアは人間工学にもとづいたものを使うようにしましょう。

理想は個室を作ることですが、難しい場合はリビングをパーティションで区切るだけでも変わります。

集中できる環境を作ることが、リモートワークのストレスを減らすコツです。

※8 引用:株式会社ビズヒッツ

調査母数:男性199人、女性301人の合計500

調査月日:2021213日~14

セキュリティ対策をする

リモートワークでは社員が個人のパソコンを使ったり、業務で使う重要な書類を自宅に持ち帰ったりします。

社外秘の書類が漏えいしてしまったり、データをなくしてしまったりしないよう、セキュリティ対策をしておきましょう。

セキュリティ対策でのポイントは以下の3つです。

  1. ガイドラインを定める
  2. セキュリティツールを導入する
  3. セキュリティが守れる環境づくりをする

まずは紙の資料を自宅で扱う場合の注意点や、私用パソコンを業務に使用する場合の注意点などをガイドラインとして決めておきましょう。

次にウイルス対策や情報の暗号化など、技術的なセキュリティ対策を考えます。

ウイルスは日々新種が生まれています。専用のツールを導入してセキュリティ対策をするのも一つの手です。

リモートワークでは多くの人がリビングで作業をしています。

パソコンにロックをかけたり、資料をペーパーレス化したりするなどして、セキュリティが守れる環境づくりをすることも重要です。

一度決めガイドラインは定期的に見直し、隙がないセキュリティ対策で情報漏えいを防ぎましょう。

まとめ

今回はテレワークとリモートワークの違い、リモートワークのメリットや注意点と改善方法をご紹介しました。

テレワークとリモートワークの違いは、定義があるかどうかです。

しかし現代では両者ともオフィス以外の場所で働くことを意味して使われています。

リモートワークのメリットは二つ。一つは社員のストレスが軽減され、生産性が上がること。二つは離職率低下につながることです。

メリットがある一方で、コミュニケーションが取りづらい、集中しづらいといった注意点もありました。

コミュニケーションツールを導入したり、人間工学にもとづいたデスクとチェアを買ったりなどして、業務に集中しやすい環境づくりをしましょう。

またセキュリティ対策をすることも重要です。

ウイルス駆除ツールの導入やペーパーレス化を取り入れ、セキュリティを守れる環境をつくりましょう。

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